初めての出会い

2009/10/30

この古民家との初めての出会いは2009年10月の雨が降りしきる日でした。以前から体験施設用の物件を探していましたが、本格的に物件を下見に訪れるのは初めてだったので、わくわくしながら現場に向かいました。

町からはそんなに遠くないところに目当ての物件はありました。林道から急な中を登ったところにひっそりと佇んでいます。80数年前に建てられた古民家と言うことで、古民家としてはそんなに古い部類ではないですが、外見はいい塩梅に古びていて時間の流れを充分に感じさせるものでした。

古民家というと土壁主体の建物が多いですが、この古民家は一風変わっていて、土壁が一切使われていません。その代わりに、当時は大変高価だった杉の板材がふんだんに用いられています。なんとも不思議な雰囲気を醸し出しているこの古民家をどのように評価するべきか、悩みながら内部もしっかりみさせていただきました。

よく見ると、柱の傾き、梁のたわみ、床の不陸、雨漏り。。。。様々な不具合が見て取れます。んんん・・・・これは再生するのに随分お金がかかりそうだな・・・などと思いつつ、それにしても妙な色気のある家だな〜というのが最初の印象でした。