さらに気になる床下と天井裏

2009/11/25

古民家によらず、古い家を買う時に気になるのは床下の傷みです。シロアリにやられていないか? 基礎に亀裂や不具合はないか? 不同沈下を起こしていないか? 逆に床下の構造体がしっかりしていれば、その家はまだまだ住むことができると言うことになります。今回も初見の時に床下に潜り込んでしっかりと確認しました。そして目に飛び込んできたのが下の光景です。

これは母屋の大黒柱に四方からとりつく床の大梁です。なんと!丸太がそのまま梁になっています。昔、建築設計をやっていた僕でもこんな梁は初めて見ました。大黒柱は細い柱ではないのですが、こんな丸太が四方からとりつくと、か細く見えますね。この丸太の梁のことを「うどこ」と呼ぶそうです。床が地面から70cm程度上がっていることもあって、床下は風通しも良く、カラカラに乾燥しています。ひとまず床下は大丈夫そうですし、これだけの構造体が入っていれば建物の重心も低くなり、より安定しているはずです。次に気になるのは、やはり古民家と言えば屋根裏。ということで屋根裏にも顔を突っ込んでみました。

お〜やはり見事な梁組です。長年の囲炉裏の煙で燻されて色も良い感じになっています。この梁を見せる形で古民家再生をする例をよく見ますが、問題は予算ですね。。。お金がふんだんにあれば、基礎を打ち直し、天井を全部落として、梁を洗い・・・ そういう夢も叶いますが、所詮NPO法人の代表理事、それもボランティアで活動しているのでNPOからの収入は「0」・・・ん〜この物件を買うだけでも大冒険です、でも少し手を入れてあげないと体験施設として運用することは難しそうです。つらい葛藤が始まりました。

母屋の玄関の脇の壁にくっついていたセミの抜け殻。こういうちょっとした自然が嬉しいですね。来年の夏も沢山のセミが壁を這い上がっていく姿を見ることができるはずです。