4月一杯雨がちだったのですが、五月の連休は晴天続き。休日返上で現場の作業は続いています。上の写真は敷地北側に植えられている杉の木。北側には同じような古民家が建っていて、週末だけオーナーさんご夫婦が、建物や、小さな畑の手入れをするために遊びに来ます。台風が怖いから・・・といって植えた杉の木が随分大きくなったので下枝を落とした後の杉の木はなんとも言えない愛らしさがあります。ちなみに、杉の木のてっぺんがとんがっている木はまだまだ成長途中。丸くなってくると、それ以上高さは伸びなくなり、太くなる方向に成長し始めるそうです。それにしても杉の木だらけ。山のツバルの庭には、落葉樹も何本か植えたいですね。
今日は監督の西田さんも現場に顔を出してくださって、幾つか打ち合わせを行いました。その中でも重要だったのは、洗面所の洗面器の納まりの打ち合わせです。古材を洗って壁に使う洗面所ですが、なぜ洗面所に古材を?その理由が下の写真です。
立派な洗面器ですね!インテリア設計事務所を主宰している友人から譲り受けた物です。縁に5cm程度の割れが一箇所入ってしまって、客先に納品できなかった洗面器。山のツバルに来て貰えることになったのです。洗面器を受ける板材はヤフーオークションで探し当てたヒノキの一枚板です。ガラスの扉もオークションで見つけた古いカットグラスの引き違い。これだけの材料が揃っていて、壁は白いペンキ塗り・・・それでは寂しいでしょう!ということで、古材をここに使うことになったのです。
洗面器というよりは赤ちゃんのお風呂と言った大きさの器です。立派だし良い風情があります。高さをどの程度にするか、洗面器をどの位置に置くか、水栓はどうするのか?こんなに楽しくて贅沢な悩みはないですね。とりあえず、洗面器は空間のセンターに納めると言うことで、真ん中に古材を立てて、そこに真鍮の蛇口を取り付けると言うことで、一件落着。水栓の位置はもう少し検討したいかな。。。
囲炉裏間から母屋に向かっての縁側の工事も進んでいます。この北側の部分は、以前は縁側をつぶして押入に改造されていた部分です。押入があまりにも無謀な造りだったのと、北側の庭の眺めがあまりにも美しかったので、押入を撤去して縁側として復活させることにしたのです。床もボロボロだったので、床下からの工事となっています。この面の左奥には昔つけられた便所がありましたが、その上の雨漏りもひどかったので、トイレは撤去、屋根も防水工事をしています。
以前、トイレがあった北東角からの眺めです。縁側がまっすぐ囲炉裏間まで抜けて、その右側に庭が広がる構図がようやくイメージできるようになってきました。お〜すごいな〜!感激してぼんやり立ち尽くしている僕の傍らで大工さんが黙々と丁寧な作業を続けてくださっています。本当に手間ばかりかかる仕事をありがとうございます。