山のツバルの母屋には雨樋を付けていません。雨樋は建物の見栄えも悪いし、葉っぱが詰まったりしてトラブルの原因にもなるからです。それに、瓦屋根からぽたぽたと雨が落ちてくる風情もなかなか良いものです。しかし、軒先の地面には屋根の線に沿って雨粒による穴がどんどん大きくなっていきますし、梅雨からの集中豪雨の時にはさすがに排水を考えないと敷地に対するダメージが心配です。
U字溝を買ってきて設置するか?、コンクリートを直接打設して溝を作るか?色々考えたのですが、U字溝は単価は千円もしないのですが、×長さ= をすると結構高くなる。コンプリートは二酸化炭素の発生係数が高いので、小さい部分だからといって、容易に使いたくはない。。。悩んだ結果裏山の孟宗竹を使うことにしました。「山のツバル」のコンセプトである、自然の恵みを精一杯活用する!にも合致します。
裏山の竹と行っても、裏山はお隣の鳥丸家の敷地なので、一言お断りをして、またまた英秋さんに手伝って貰って、溝にも充分なりえる太い竹を2本切って運び出します。竹って重いし長いし、藪の中では素直に動かないし、なかなか大変です。南九州には竹林が至る所で放置されていて、どうにか有効活用できないか?と考えますが、実際に作業してみると、竹相手の仕事はきついです。
運び出した竹を鉈で半割にして軒下において長さを調整し、不要な節を叩き外します。
今まであった雨のしずくで掘られた穴を目印に竹を埋め込みます。竹が捻れていたり、曲がっていたりするので、要所要所を竹の杭で止めながらの作業です。下流側に竹の根元を向けて。竹を割った切り口のレベルを水平にして埋め込んでいけば、自然と水勾配が取れるので、そう言う点でも竹は排水溝に適していますね。
排水溝の下流には枡を付けて、土などの汚れを沈殿させてから、道路の排水溝へパイプで繋ぎます。通常コンクリート製の枡を使うようですが、雨水なので漏れても良いだろうと言うことで、バケツを流用しました。本当は杉のタライとかがマッチするのでしょうが、勿体ないので安いバケツで充分です。塩ビパイプとバケツは念のため接着します。
塩ビパイプはきつめの水勾配を付けて道路側に伸ばします。穴を掘るのが一苦労です。
ついでに垂れ流しになっていた外の流しの排水も接続して完成です。北側の工事が終わったので、明日からは南側にも同じように竹の溝を埋め込みます。木は秋口に切った方が丈夫で長持ちするそうで、竹も例外ではないようです。春先の竹はタケノコの養分が流れ込んでいて虫がつきやすいそうです。11月になったら、もう一回裏山から竹を取り出してきて、今回の竹と置き換える予定です。
将来は玉砂利などを敷き詰めたりすると見た目も綺麗でしょうね。