おー真空管!(アラフォー世代の男性なら分かると思いますが、、、)それも巨大な真空管です。さぞかしでかくて良い音が!?・・・そう言う向きとは全く違った真空管が屋根に設置されました。
そうです!待ちに待った太陽熱温水器、それも真空管を使った水道直結型。これは寺田鉄工所さんが製作販売している真空管式の太陽熱温水器の真空管部分のアップの写真です。同社が販売している温水器は大きく分けると2種類、一つはお湯を溜めて暖かくなったら浴槽に落としたりシャワーに使ったりする通常のタイプ。もう一つは、ボイラーと同じように水道管に直結して給湯系統に直接ソーラーで沸かしたお湯を提供できるタイプです。前者がサナース、後者はサントップという商品名です。
太陽熱温水器の概略は次のサイトがわかりやすく解説してくださっています。
「山のツバル」ではお値段は張る物の、極寒の冬に台所でソーラーのお湯が使える利点を重視して、水道直結型のサントップを選びました。
太陽のエネルギーはとりあえず熱エネルギーです。その熱を、熱のまま活用できる温水器の効率は太陽電池パネルの比ではないのですが、この真空管式の集熱力たるや、冬でも70度のお湯が作れると言われています。
この真空管式を古くから研究し、一時期は独自製品!まで生み出し販売していたというのが、今回工事を担当してくださったコトブキ光熱株式会社さんです。2代目の社長の水永さんは人当たりが良く気さくで、何でも相談できるタイプ。環境問題や自然エネルギーにも造詣が深く、安心して工事をお任せすることができました。
200リットルの水タンクは地上で見ると大迫力です。ケース内部の水タンクはステンレス製、その周囲はは断熱材が巻いてあり、熱を逃がさない工夫も万全です。最近の工業製品は派手に飾り立てたデザインばかりで食通気味ですが、この給湯器は機能をそのまま形にしたてらいのないデザインが良いですね。
水永さん自身も屋根に登って設置工事を進めてくださいました。給水の配管工事と共に、タンクに一列に空いている穴に真空管を水漏れがないようにセットして、5時間ほどで工事が完了しました。丁寧でスムーズ、確実な工事を見ているとコトブキ光熱さんの実績が分かります。細部にわたり手慣れた丁寧の工事をありがとうございました。
設置が終わった状態のサントップ。メーカーのホームページの写真から受ける印象より、ガッチリとして強靱な本体です。真空管部分のガラスが心配ですが、2重構造の強化ガラスは多少のことでは割れそうもありませんし、万が一割れても交換可能です。こうやって実物を見るまで、パネル式の方が良いかな?という迷いもありましたが、実物を見た後では真空管式を積極的にお勧めしたい!という感じです。
翌日はあいにくの曇り空、、、しかし、サントップからの給湯は最高で38度にもなりました。水道直結型なので、給湯した分は水道水がタンクに給水される仕組みなので、水温は徐々に下がっていき、最終的に風呂桶に溜まったお湯の温度は33度になりました。33度もあれば薪をちょっとくべればすぐにお風呂に入れます。
また、サントップからの給湯は灯油ボイラーに直結されて、そこからお風呂と台所に給湯するという経路になっているので、冬、どうしてもボイラーを使わなければならない場合でも、サントップからのお湯を沸かして使用するので、大きな節約効果が期待できます。
これからの夏の青空が待ち遠しいし、それにもまして冬が楽しみです。
最高湯温が出たらまたご報告します。
株式会社寺田鉄工所 http://www.solars.jp/
鉄工所という社名からも感じますが、職人気質の実直な会社です。7代目にあたる現社長の寺田雅一さんは、環境を考えた製品の研究にも熱心で、新しいアイデアを盛り込んだ数々の作品を生み出しています。最近では、太陽熱調理器「エコ作」も話題になっています。
コトブキ光熱株式会社 http://hp.miyazaki-cci.or.jp/kotobuki/
太陽電池パネルも各社取り扱ってらっしゃいます。今でも大学の新エネルギーの講座に参加されたりと勉強熱心な水永社長さん、九州にお住まいで自然エネルギー導入を検討中の方がいらっしゃいましたら是非一度水永さんに相談してみてください。良いアドバイスをいただけると思います。