この写真は再生工事前の囲炉裏間の様子。床は畳で天井も張ってあります。梁の間に渡した細い半割の丸太から囲炉裏の自在が吊られています。囲炉裏の向こうは土間になっている様子が分かります。
こちらはアフター。囲炉裏間を板張りにして、天井も抜いて梁を見せる意匠に変えました。ちょっと分かりにくいですが、囲炉裏の自在は変わらず梁に渡された丸太からぶら下げて使っていました。しかし、鍋などを吊すとその重みで下がってきたりして不安定でした。それにやっぱり、折角の高い天井に対して、囲炉裏の上に火棚がないのは残念です。
物置に無骨で野趣味あふれる火棚があったので、これをぶら下げてみたいとずっと考えていましたが、冬支度ついでにやってみることにします。火棚の真ん中にちょこんと座っているのはマロ君3ヶ月。専用のブログができましたのでお好きな方はこちらも是非!http://malolog.blogspot.com/
囲炉裏の上の様子です。天井の一番上の梁が囲炉裏のセンターと合っていないので、囲炉裏の中央の上に梁のような材を新設しなければなりません。どんな材が良いのかずっと探していたのですが、大きめの梁がかかるのは構造的に矛盾があるし、細い梁だと中途半端だし、長さも2.5mほど必要だし、やはり、燻されて黒光りするような材が良いだろうし・・・なかなか、良いものが見つからなかったのですが、今まで通り丸太にしたらどうだろうか?
ということで、見つけてきたのがちょこっと曲がりのアクセントがついた丸太。解体した米倉の床材に使用されていた材で、燻されて良い色になっています。軽く洗ってクギを抜いて、試しに置いてみます。なかなか良い感じなので、位置を合わせて、梁にのる部分に切り欠きを彫り込んで固定します。
畳一枚はあろうかという大型の火棚、重さもそれなりにあるので、持ち上げて、位置出しをして、水平を合わせて、という作業をどうやればいいか悩みましたが、横材が一本追加されたので、それを足がかりにつり込んでいって、どうにか固定することができました。
自在鈎は丸太に古い滑車を吊して、それに架ける方法でセットしてみました。なかなか面白く仕上がったと思います。
囲炉裏で炭ではなく薪を使えるようになれば、この棚に食品を置いて乾燥させたり、燻蒸したりと、また、面白い挑戦ができるようになります。