日本蜜蜂を飼い始めてから3年、毎年、10月後半になると群れの勢いがなくなり、採蜜をあきらめて来ましたが、今年は群れの勢いもあり、巣も順調に大きくなってきました。
今後の日程もあって、今日、待望の採蜜を行いました。
巣箱の清掃をするときは、T-シャツのまま行いますが、採蜜では刺されることも多いようなので、ネットもかぶります。
最初に、一番下の段、「A」の部分、入り口が付いているユニットを交換すると同時に、一段付け加えておきます。入り口ユニットは冬用の出入口の狭いタイプに交換しました。
黄色い線が箱のなかにできている巣の大まかな形です。一番上の段、「B」の段の近辺には、蜂蜜が貯められているはずです。その下には花粉や幼虫が入っている部分があります。Bの中に花粉や幼虫が含まれてしまうと、群れにもダメージを与えてしまうし、蜂蜜の味も落ちてしまうので、タイミングを見計らうのは経験に依るところが多いようです。
Bの段を切り外して、左下のこぶりな衣装ケースに入れて、採蜜をしようという計画です。
まず、巣の一番上にある板を外します。ホームセンターで買ってきた金属製のヘラを、グラインダーで削って歯をつけた特性ヘラを使います。板と箱の間の僅かな隙間にヘラを差し込み、板と箱を分離しながら、板についている巣板も切っていきます。周囲にヘラを入れたら、次はステンレスのワイヤー(0.55mm)を使って、巣の中央部も切り取ります。
天板が取れました。意外と簡単に外すことが出来ました。ただ、蜜蜂を数匹ワイヤーで切ってしまいました・・・ごめんなさいね〜、、、蜂を殺してしまうと、当然、群れが怒って刺されたりするので、なるべく、蜂にダメージを与えないように注意する必要があります。
右下と左上の角には蜜が入っていませんが、中央部はあふれんばかりの蜂蜜!プーさんになってガップリ食べたい衝動を抑えつつ・・・
この段の下も切り取りますが、蜂が寄ってきてしまうので、ドライヤーで冷風をあてて、蜂を巣の下の方に追いやります。蜂の風や光や振動をきらう性質を利用しています。
蜂が下に移動した頃合いを見て、1段目と2段目も切り外します。2段目の巣には蜜が貯めてある部分が残っていたので、採蜜のタイミングとしては良い時期だったようです。少し、蜜を残しておかないと群れが越冬できなくなります。
切り外した1段目の蜜の匂いに、蜜蜂や、他の蜂、ハエ、などが集まらないうちに、衣装ケースの中に入れてしまいます。
さっき取り外した蓋を戻して、周囲をガムテープで留めます。
この頃になると蜂も落ち着いてきて、ゆっくり作業ができました。衣装ケースの中に、切り外した1段目の巣が入っているのが見えますね。
衣装ケースを家の中に運んで、蜜の蓋を包丁で切り取っていきます。こうすることで、蜂蜜は自然落下して衣装ケースの下に溜まっていきます。とっても良い香りがします。
初冬の気温で固くなりつつある蜂蜜も、の薪ストーブの前において温めていると、タラーリタラーリと落ちてきます。晴れた日には縁側においておけば良いでしょう。しかし、スムシの幼虫が入っているかもしれないので、のんびりと自然落下を楽しんでいる時間はありません。
だいたい落下したらネットに入れて絞り出すなど、工夫が必要です。
よーく観察してみると、小さいスムシの幼虫が蜂蜜に浮かんでいたので、採蜜も手早くやったほうが良いようです。
ちなみに今回の蜂蜜の味は、酸味が強く、柑橘系のフルーツのような味わいです。なかなか手に入らない日本蜜蜂の、それも混ぜ物なしの100%の蜂蜜です。早くスプーンで救ってバックリ食べてみたいものです。
こちらは交換した巣箱の底の板。巣クズがずいぶん溜まっています。
よく見ると、ここにも、スムシの幼虫が生まれています。
さすがに今後卵を産みに来る蛾の成虫はいないと思いますが、すでに、巣箱の中にいるスムシに群れが打ち勝って、来春から元気に活動してくれることを祈るしかありません。
[…] 一番上の板を外してみると、とてもきれいな状態で蜂蜜が保管されています。ミツバチさん、ありがとう!と声をかけながら一段目の箱を切り取ります。採蜜の方法は「屈折3年!ようやく採蜜」を参照ください。 […]