梅雨、、、風情がある言葉だったのですが、最近は恐怖感を伴う自然災害の季節に変貌しつつあります。今回、山のツバル周辺では幸いなことに大きな被害はなく、3日間続いた豪雨が終わってホッとしているのも束の間、新しく開墾した田んぼの水不足に直面してしまいました。
水源になっている山の湧き水を堰き止めた小さなダムから、40mmの塩ビパイプで運んでくる水の流量では、2反の田んぼの水を補うことはとうてい不可能で、また、新しく開墾した田んぼは、水の抜けやすい田んぼなので、あっという間に水が抜け落ちてしまって、写真のような有様。
新しく堰を作り、さらに太いパイプで水を入れることにします。上の写真は山の湧き水が流れ出してくる小川、数年前の砂防ダム工事の際に丸太組の堰堤を施した部分とのつなぎ目を堰き止めてみることにします。
75mmの塩ビパイプを仮置きして、田んぼへの水勾配と、水の取り込み部分の高さを調べているところです。
逆から見た写真。豪雨の後なので、山の清水の量も豊富で、どうやって堰き止めるのか?ちょっと考えましたが、やはり土のうを積むのが一番と判断しました。
2日かけて完成です。護岸を覆っているビニールは、ビニールハウスに使用する3層構造の丈夫なもので、このような感じにしておくと、渇水時にも水を貯めることができます。逆に、これをしないと、壁面から水が逃げていってしまって、その流れが、地中に水道を作ってしまって、それを塞ぐのに後々とても苦労します。経験者談です(苦笑)。
見栄えが悪くてもビニール系の素材で壁面の防水をすることをオススメします。といっても、こんな堰を作る機会にめぐり逢う人は少ないと思いますが、、、
本来であれば、防水シートを使ってもっとしっかり作りたいところです。なにしろ、水が轟々と流れる中での作業なので、これで精一杯。冬になって水が枯れた頃に再工事が必要かもしれません。
逆から見たところ、写真奥の田んぼに水を送ります。
水の取入口。若干の流量設定が可能です。
めでたく水が入りました。
今回は15袋程度の土のうを作って活用しました。いつも感じますが、土のうを作る作業ってけっこう大変です。豪雨で雨水が迫ってくる中で緊急に土のうを設置しなければならない!という局面を想定して、設置の練習をしておいたほうが良いかも知れません。また、中に入れる資材は、土ではなくて、小さな礫まじりの川砂が良いです。土だと水が動くたびに土のうが痩せていってしまうからです。
しかし、家の中に砂を備蓄しておくのも難しいので、高価ですが、水だけで膨らむ土のうを備蓄しておくのが良いと思います。