ポータブルバッテリー、若しくは、ポータブル電源、ポタ電、とも呼ばれたりする便利なガジェットです。山のツバルで初導入となったZero Breeze ElecHive2200 はクラウドファンディング支援で購入したものです。2020年11月にファンディングをスタートして2年かかってようやく届きました。
コロナ禍と重なって、部品の調達や工場の稼働などに影響が出たため、途中で何回も挫折しそうになりながらも、どうにか完成にこぎつけたという逸品です。ファンディングに協力者としても冷や汗モノの2年間でした。その介あって約10万円ほどでこのポタ電を入手できたのは嬉しい限りです。現在は円安もあって30万円くらいします、、、涙
当初から大容量コンパクトを謳った製品で、2年経ってもそのスペックは色あせていません。Zero Breezeのチームの皆さん、本当にご苦労さまでした。根気のいる開発製造に感謝するばかりです。
ElecHive2200は2850WhのNMC三元リチウムイオンバッテリーを搭載した、ソーラーパネルでの充電が可能なハイブリッドインバーターです。AC出力2200W、ソーラー充電の入力は1250Wをサポートしています。
2850Whはリン酸鉄リチウムイオンバッテリーLiFePO4の12.8Vバッテリーに換算すると約200Ahという大きさです。それにインバーターとソーラーチャージャーがついてこのコンパクトさには驚かされます。
400Wのソーラーパネル3枚を接続して内臓されたMPPT仕様のチャージコントローラーで充電しながら、各種直流とAC2200Wインバーターからの交流が利用できる、という内容です。コンパクトにまとめられたハイスペックオールインワン電源です。
早速ソーラーパネルを接続して活用してみたいところですが、どのくらいの電気を取り出せるのか?をElecHive2200単体でサクッとテストしてみます。
導入から2年経ったミニキャブ・ミーブです。このEVを充電してみます。ポタ電でEVが充電できるなんて、一昔前には考えられないことでした。
満充電のElecHive2200は2580Whを表示しています。このバッテリーから交流100VでEVを充電できるケーブルを使って8Aの出力で充電してみます。
ミニキャブ・ミーブは50%の充電。電池容量は10.5kWhですので、5.25kWh使用済みの状態です。(実際のバッテリー管理をどのようにしておるのかは公開されていないので、50%=5.25kWhとは限らないかもしれません)
2580Wh=2.58kWhの容量がすべてミニキャブ・ミーブにシフトされれば、75%まで充電が進むはずです。
約3時間ほどかかってElecHive2200は空になりました。さて、ミニキャブ・ミーブの充電率はどの程度になったでしょうか?
ちなみに車内はこういう感じになります。ElecHive2200の大きさがわかりますね。稼働音はドライヤーよりは小さいけど、枕元にあったら眠れないな〜という感じ。簡易騒音計では直近で80db、ハンドル付近で30dbくらいでした。
で、気になる数字は・・・
なんと66%までしか上がっていません・・・・充電効率62%程度です。
この日の気温は車内で13℃、バッテリー温度は11℃となっていて、充電環境としては低温でベストではありません。が、それにしても控えめな数字ですね。
ElecHiveは0%になっています。
ポタ電内のインバーターがバッテリーの直流を交流に変換する際の損失、充電ケーブル内部での損失、EV内部でも変換喪失などがあるでしょうから、少し残念な感じですが、この程度に数字が妥当かもしれません。
EVに積載して万が一のバッテリー切れに備える。という使い方より、車内での電気製品、例えば小型のセラミックヒーターなどを稼働させて、EV本体のバッテリーを温存させるような使用方法か、車の屋根にソーラーパネルを積載して、停車中にソーラーでElecHiveを経由してミニキャブ・ミーブを充電する、というような使用方法が良さそうです。