竈門の土間の床張り

2010年に改築を終えてから、裏玄関の倉庫脇に移築した黒いタイル張りの可愛いおくどさん、当初、南九州の梅雨時期の雨を知らなかったので、屋根無しで設計してしまったところ、梅雨と台風の豪雨に直面すること数年・・・これは屋根をかけないとだめだな〜と常に気にしていた部分です。

こんな感じで使っていました。これでは雨のときは使えませんね、、、ビニールシートをタープのようにして屋根にしてみたり、色々、工夫はしてみましたが、やはり、きちんとした屋根がほしい!

倉庫の奥にバッテリー置き場を作ったときに、囲炉裏を囲うように基礎を作ってみました。この基礎を作ったのが2016年12月です。その後、裏玄関の軒先と倉庫の切妻をうまく納めて、梁を出して柱を立てて、、、というアイデアスケッチを何枚も書いてみたのですが、なかなか良い納まりが見つからず、あっというまに6年くらい経ってしまいました、、、汗

なかなかはかどらないので、母屋改築を担ってくださった工務店さんに相談して、大工さんに手伝ってもらいながら2023年の正月から工事を進めることにしました。物置小屋も垂木が腐ってきていたので、一緒に新築することになり、写真のようになりました。

屋根をかけるのと同時に、床もしっかり作りたかったのですが、その材料も確保し続けるのも大変でした。

昨年、物置小屋に改造した薪小屋1号の真ん中の区画に10年近く保管されていた、木のブロック。これはとある倉庫の床下地に使われていたもので、倉庫を解体する作業を手伝ったときにもらってきたものです。防腐処理されているので捨てるには忍びなく、保管できる量だけ貰ってきたものです。

10cm角の角材を倉庫の床の不陸に合わせて12〜15cmに切断して使われていたものです。これをぎっちり並べれば丈夫で冷たくない床ができて良いだろーなーと思い続けて十年以上が経ってしまいました、、、

薪小屋1号を改造するときには、別に簡単な物置を作って収容したり、その後、この場所からほかに移動しなければならなくなったりで、コロコロしたサイコロブロックの保管には随分手間がかかりました。

昨年、大工さんに手伝ってもらって、竈門の間にようやく屋根がかかったので、12月初旬から準備を初めて、年明け2日から床張りの作業に取り掛かりました。

木土台用の荒材で、正確な寸法も出ていない曲者です。長年の倉庫床下での経年と保管時の変形もあったと思いますが、それぞれ、個性的な木ブロックです。

まず、床に土を入れて概ねの水平を出しました。その上に、水が上がってこないようにビニールシートをひいて防水をして、それを砂で押さえてから、ブロックの並べこみ作業を始めました。私はブロックを切って高さを調整する係、妻が形を合わせて並べていく根気が必要な作業を担当しました。

19✕24=456個、まー僕がやっていたらこんなにきれいに並べられなかったと思います。妻の根気に感謝するばかりです。

2日から9日まで8日間かけてようやく完成しました!左側の廊下部分は昨年の正月に解体した古い倉庫の床材のリサイクルです。ラワンの無垢材でできた床材だったので捨てるには忍びなく、こちらも大切に保管していました。ざっと洗って軽くヤスリをかけて、割れなどの補修してから使っています。物置小屋の床として何年使われていたのかは不明です。100年以上たっているのかもしれません。

ちなみにラワンはインドネシアやマレーシアが原産、古くから建材として使用されていた材料です。現在では床材のラワン単価は平米2万円以上する高級品です。加工しやすく水に強いのが特徴ですが、ラワンの合板などの積層板になったものは水には弱くなります。

端っこの方に来ると難しい納まりが出現しますが、こういう作業は結構楽しめます。

遠目で見ると整然と並んでいるようにも見えますが、よく見ると色々な木目と、その木目に応じた変形による隙間があったりと、並べた時の苦労がいつまでも忍ばれる仕上がりになりました。良い味が出ています!

10cm厚の木の床です。直接座ってもヒンヤリせずに温もりのある、そして、木目を存分に楽しめる良い床になりました。

 

 

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